うつ病による精神の障害のお客様の「額改定請求書」を提出しました

今日、うつ病による精神の障害のお客様の「額改定請求書」を年金事務所に提出しました。

お客様のご家族が一昨年、年金事務所に相談,指導の下、「障害年金」の請求をされました。
その時に、これが普通なのですが、お客様の日常生活状況を伝える等をなさらずに、単に医師に「診断書」を書いて頂いた結果、精神の障害用の「診断書」の最も重要な部分である「日常生活能力の判定」と「日常生活の程度」の部分が非常に軽く書かれてしまった結果、実際の状態より低い等級に認定されてしまったものです。

一昨年、ご家族が「障害年金」の審査結果を見て、実際の状態に見合っていないということで、「どうにかならないか?」と当センターにご連絡を頂きましたが、「額改定請求」するにも次に通り、1年経過日後でないとできず、1年お待ち頂いていました。
【額改定請求可能日】
(1)年金を受ける権利が発生した日から1年を経過した日
(2)障害の程度の診査を受けた日から1年を経過した日

今回の様に、ご本人やご家族が請求される場合もありますが、検査数値だけで障害等級(障害の程度)が認定されるような障害は別として、今回「精神の障害」では、障害等級(障害の程度)を認定する客観的な検査がなく、どれほど日常生活や就労にご不自由が有るかというご本人やご家族にしか分からないことを「診断書」に書く必要があり、当然医師もご本人の普段の生活状況を全て理解している訳ではなく、数か月に1回の短時間の診察から、「ご飯食べてる?」って聞いたら(実際は自分では調理も出来ないし、栄養も考えられないし、出来合いの物を買ってたまに食べるだけなのに)「はい、食べてます」って言ってたから「食事の状態はこんな感じかな?」,「掃除とかできてる?」って聞いたら(実際はゴミ屋敷なのに)「はい、なんとか問題無くできています」って言ってたから「清潔保持はこんなこんな感じかな?」と推測して「診断書」を書くことになるため、今回の様に実態とかけ離れた診断書になってしまうケースが少なくありません。
今回も、病院のソーシャルワーカーさんに「額改定請求」についてご相談させて頂いた時のお話では、「車で通院している」という理由から軽く書かれてしまったようでした。
「車を運転できる」のではなく、人と交わりたくない、人の多い所は無理という理由から公共交通機関は使えないという方も少なくなく、結果「車でしか通院(外出)できない」のに、「車を運転できる」くらいだから、日常生活全般にあまり不自由はないと判断されてしまったのです。

今回の様な「実際より低い等級に認定されてしまったのですが...」というようなご相談も少なくありません。
最悪、不支給ということもあります。
今回の様に低い等級に認定されると、さらに1年待たないと「額改定請求」もできないという状況になってしまいます。

ですので、当センターでは「精神の障害」の場合は、特にお客様の日常生活状況の詳細をお聞きし、医師に診断書の作成依頼をするときにお聞きした日常生活状況をまとめた資料を添付するなどしてお伝えし、医師にお客様の日常生活状況を正確に反映した「診断書」を作成頂くようにサポートしています。
このようなことは、なかなか一般の方には非常にハードルが高いのではないでしょうか?ぜひ我々社労士にご相談を頂ければと思います。

そして1年経過した昨年、再度ご相談頂き、「額改定請求」をすることとし、先のソーシャルワーカーさんのご協力も頂きながら、日常生活状況を正確に反映した「診断書」を書いて頂くことができ、今日の日を迎えました。
後は、吉報を待つだけです。
もうしばらくお待ちください。