黄斑ジストロフィーによる眼の障害で障害基礎年金1級を受給できたケース

ご相談者様男性(30代)・その他の保健医療
傷病名黄斑ジストロフィー
決定した年金の種類と等級障害基礎年金1級
受給決定額年間約140万円

ご相談内容

私の主治医でもある某大学病院の先生のご紹介で「黄斑ジストロフィー」という目の難病で、視野の障害をお持ちの方からご相談を頂きました。

お話をお伺いしますと、眼の障害ではよくあることなのですが、今回のお客様の場合も、ご本人は何の自覚症状もなく、普段の生活も問題無く過ごされていたのですが、やはり中学生の時に検診で指摘され、親御さんが心配され病院を数回受診され、結局「治療法がない」ということで終診されておられました。

その後、働き出した後、しばらくして眼の状態が急激に悪くなり、今の大学病院を受診されていました。
その後も、緩徐に悪化し、今では本も読めず、テレビも見れないということで、日常生活の多くの場面でご不自由をされており、その上まだ小さなお子様もいらっしゃり、今後の生活に不安を持たれ、「障害年金」の請求をしたいとのことでした。

当センターのサポート

ご相談を頂きましたのが昨年秋頃でした。
今回のお客様が患っておられる「黄斑ジストロフィー」という病気は、中心暗点という目の異常が現れ、眼の中央部から見えなくなる病気です。

以前の眼の障害の「認定基準」では、今回のお客様のような中心暗点の場合、「中心視野のみの場合は、原則視野障害として認定は行わないが、状態を考慮し認定する」(すなわち、物を見るのに一番大事な中心部に異常が出るのだから、視力で認定できるだろう)という何とも微妙な表現で書かれており、実際視野障害ではなかなか認定されていませんでした。
今回のお客様も視力は視野に比べるとある程度の保たれていましたが、それはあくまでも視力検査という検査に集中した時の視力で、決して実用的なものではありませんでした。

そんな中、昨年の春にこの眼の障害の「認定基準」の改定に向けた専門家会合が開かれ、問題となっていた中心暗点でも(症状による認定をやめ)視野障害で認定できるような方向での改定が進められていました。
詳細は、当センターのホームページでご確認下さい。

そこで、お客様の診察時に同行させて頂き、主治医の先生ともお会いし、今の症状の確認をさせて頂くと共に、近々実施されるであろう眼の障害の「認定基準」の改定を待って「障害年金」の請求をすることとしました。


結果

今年(令和4年1月1日)、眼の障害の「認定基準」が改定され、それに合わせて「障害年金」の請求をし、「事後重症請求」が認められ、「障害基礎年金1級」が支給決定されました。

支給金額年額約140万

これからも症状の悪化が予想される中で、1つベースとなるものが出来て、非常に喜んでられました。