うつ病による障害で障害厚生年金2級を受給できたケース

ご相談者様男性(50代)
傷病名うつ病
決定した年金の種類と等級障害厚生年金2級
受給決定額年額約220万円
遡及支給額 約100万円(1年1か月分)

ご相談内容

当センターのホームページをご覧になってお問い合わせ頂きましたお客様でした。

お話をお伺いしますと、3年程前30年程勤められた会社を辞め、転職されたのですが、これまでの仕事と違い人を相手にする慣れない仕事でストレスを感じることが多く、疲弊していったそうです。

そんなある日、自分では分からなかったそうですが、仕事の関係者から突然「病院に行った方が良いよ」と思いもよらぬこと言われ、最初は気にしていなかったのですが、よく考えてみると夜眠れないなど思い当たるところもあり、病院を受診したそうです。
結果、「うつ病」と診断されました。

しかし、症状はさらに悪化し、周りの人のことが気になったり、イライラしやすく怒りっぽくなってしまったそうです。
結果、職場でも人間関係が上手くいかなくなり、トラブルが起きるなどするようになりました。

異動届を出して何とか新しい職場で気分一新頑張ろうとされましたが、職場でのトラブルは続き、結局仕事を辞められ、今は無職でいらっしゃいました。

当センターのサポート

今回、請求手続きとしては「遡及請求」で進めることにました。
障害認定日」当時はまだ頑張って仕事をしておられましたので3級の可能性が高いと判断されましたが、一方で「裁定請求日」(障害年金の請求する時点のこと)時点では仕事も出来ない状態に増悪し既に退職されておられましたので2級に十分該当するだろうと判断されました。
そこで、「額改定請求書」も同時に提出することにしました。

【ポイント】(遡及請求における裁定請求時に同時に行う額改定請求について)
通常通り「遡及請求」をした場合、例えば「障害認定日」時点で3級と認定されても、保険者の判断で「裁定請求日」時点で2級に改定(職権改定と言います)されることを期待することも出来ます。
ただし、この場合、「裁定請求日」時点で期待した通り2級に認定されず、3級のままでも不服申し立ては出来ません。

当然、日本年金機構で「裁定請求日」時点の障害の状態(程度)についてもしっかり審査をしてくれていると思いますが、スルーされてしまうリスクもゼロではありません。
このようなリスクを避けるために、「障害認定日」時点に比べ明らかに「裁定請求日」時点の方が等級が上がっていると判断される場合は、「額改定請求書」を同時に提出することにより、「裁定請求日」時点についても独立して請求するほうが、よりしっかり審査して貰えるのでは?と考えています。

この「額改定請求」の結果に不服がある場合は不服申し立ても出来、そういう意味でも審査に対する牽制効果はあるのではないかと考えています。

結果

結果、「額改定請求」が認めれら、「障害認定日」時点3級、「裁定請求日」時点2級が認められました。

支給金額遡及分(1年1か月分)約100万円
年額約220万円

通常の「遡及請求」でもそうですが、まず「障害認定日」時点の審査結果が出て、しばらくしてから「裁定請求日」時点の審査結果が出ます、遅い場合は2か月近くタイムラグがある場合があり、ヤキモキさせられます。

何故このように「障害認定日」時点と「裁定請求日」時点の審査結果の出るタイミングが違うのか?理由について、以前年金相談センターで確認してみたところ、「審査部門が違うため?」というところまでしか分かりませんでした。

今回も「障害認定日」時点の審査結果が出てから、 「裁定請求日」時点の審査結果が出るまでに時間が掛かり、お客様をヤキモキさせてしまいましたが、最終的には「2級」への「額改定請求」が認められ、お客様も大変喜んでいらっしゃいました。