心疾患(ICD装着)の障害で障害厚生年金3級を受給できたケース

ご相談者様男性(60代)
傷病名心疾患(ICD装着)
決定した年金の種類と等級障害厚生年金3級
更新決定額年間約72万円

ご相談内容

当センターのホームページをご覧になってご相談を頂きました60代の男性のお客様でした。

お話をお伺いしますと、半年ほど前に「心室頻拍」を発症し、ICDを装着されたとのことでした。

更にお話をお伺いしますと、25年程前、会社にお勤めの(厚生年金加入)時に「心筋梗塞」を発症され、治療を受けられ寛解されておられましたが、それ以降も定期的に検査を受けながら経過観察をされていたということでした。

障害認定基準」では、「ICDを装着されたものは3級」と規定されたおり、この障害等級3級に認定されるには、「初診日」に「厚生年金に加入している必要があります」。
今回のお客様の場合、「心室頻拍」を発症した日には厚生年金には加入されておらず、この日が「初診日」だと障害年金(3級)を受給することは出来ませんでした。

障害年金(3級)を受給するためには、今回の「心室頻拍」と25年程前の「心筋梗塞」の間に「相当因果関係」があること、すなわち「心筋梗塞」が原因で「心室頻拍」を発症したということが大前提になります。

最初にお電話でお問い合わせ頂いた時に、医師に今回の「心室頻拍」と25年程前の「心筋梗塞」との関係を確認を頂くようにお願いしたところ、医師から「今回の「心室頻拍」は25年ほど前の「心筋梗塞」が原因」という回答が得られましたので、障害年金の請求手続きを進めることとしました。

当センターのサポート

今回の障害年金の請求手続きでは、日本年金機構での審査時に、「今回の「心室頻拍」は25年ほど前の「心筋梗塞」が原因で発症した」ということを、如何に理解して貰えるかが一番のポイントでした。

そこで、医師に診断書内に先のご意見「今回の「心室頻拍」は25年ほど前の「心筋梗塞」が原因」をご記入頂くとともに、専門書における「心室頻拍」の原因についての記述を申立書にまとめるなどしました。

【ポイント(相当因果関係について)】
日本年金機構のマニュアルによると、 「相当因果関係」について 次のように規定されています。
前の疾病又は負傷がなかったならば、後の疾病が起こらなかったであろうと認められる場合は、相当因果関係ありと見て前後の傷病を同一傷病として取り扱う

今回のケース言うと、「前の疾病である「心筋梗塞」がなかったならば、後の疾病「心室頻拍」が起こらなかった」ということになり、「心筋梗塞」と「心室頻拍」の間に「相当因果関係」が認められ、「心筋梗塞」と「心室頻拍」が同一傷病として扱われました。
そうすると、25年程前に発症した「心筋梗塞」で病院を受診した日が、同一傷病とされた今回の「心室頻拍」の初診日として認められたという訳です。

結果

結果、無事、今回の「心室頻拍」の初診日として「心筋梗塞」の初診日が認められ、「障害基厚生金3級」に認定されました。

更新決定額年額約72万円

無事、障害厚生年金3級が受給決定し、大変喜んでいらっしゃいました。