高次脳機能障害による精神の障害で障害年金を請求したお客様から「年金証書」到着のご連絡をいただきました

今日、「高次脳機能障害」による精神の障害で「障害年金」の請求をしたお客様から「障害基礎年金2級」の「年金証書」が届いたとのご連絡がありました。
大変喜んでおられました。

いつもお世話になっております病院の相談員さんからご紹介頂きました50代の女性のお客様でした。

お話をお伺いしますと、1歳半のまだ乳児の頃、近所の子供たちの中で流行性感冒(インフルエンザ)が大流行しており、そんな中しばらくした頃、お客様も高熱を出し、その内起きれない,食べられない状態になり、しばらくするとけいれんを起こし、救急車で病院に搬送されたそうです。

病院でもけいれんは5時間程続いたそうで、医師からは「目が覚めても、もう話せることはないだろう」と告げられたそうです。(当時、病名は告げれらなかったそうですが、後で「インフルエンザ脳症」だったということが分かったそうです)
2日間意識が戻らず、2日後目がさめると「ママ」と言ったそうで、お母さまはもちろん看護師たちもびっくりし、涙したそです。

しかし、退院して家に帰ると、それまで「ママ」と言いながら走って追いかけてきていたのが、赤ちゃんに逆戻りしハイハイするようになり、言葉も殆ど発することが出来なくなり、右半身に軽い麻痺も残ったそうです。

ほどなく、てんかんの発作を起こすようになり、毎週のように救急車で病院に搬送されたそうです。
学校に上がっても、頻度は少なくなったもののてんかんの発作は続き、勉強が出来ないなどの問題も出て来ました。
働き始めた後も、自転車に乗っている時にてんかんの発作が起きて事故を起こしたり、駅でてんかんの発作で倒れて救急車で搬送されたりと、てんかんの発作は続きました。

重篤なてんかんで苦しんでられる妹さん(お客様)を見かねたお兄様夫婦がてんかん協会に入るなどして、熱心にてんかんについて勉強され、30歳の頃、脳の一部を切除するという大掛かりな外科的治療が行われました。
結果、手術は成功し、てんかんの発作は薬でほぼ完全に抑えることが出来るようになりました。

その後、働きに出られたのですが、職場での人との距離感が分からず、上手く人間関係が構築できないなどのトラブルが起こりました。
これもお兄様ご夫婦の勧めで、精神科の病院を受診したところ、幼児期のインフルエンザ脳症が原因と考えられる「高次脳機能障害」と診断され、「障害年金」の請求を検討されていらっしゃいました。

同じくインフルエンザ脳症が原因で発症したてんかんについても、当時はかなり重度な発作により、日常生活で多くのご不自由があったことも分かりましたので、20歳前障害基礎年金の遡及請求も検討しましたが、当時のカルテが既に廃棄されており、残念ながら出来ませんでした。

「高次脳機能障害」については、無事障害基礎年金2級に認定されました。