慢性腎不全(人工透析導入)による腎疾患の障害で障害年金を請求したお客様から「年金証書」到着のご連絡をいただきました

今日、慢性腎不全(人工透析導入)による腎疾患の障害で障害年金を請求したお客様から「障害厚生年金2級」の「年金証書」が届いたとのご連絡がありました。
大変喜んでおられました。

このお客様、50代後半の方で、「初診日」は45年以上前の中学校1年生の時で、受診した病院は廃院になっており、その後高校2年生の時に他の病院を受診されたいたのですが、ここでもカルテが廃棄されており、何も20歳前の「初診日」を証明するものがありませんでした。

そこで、「第三者証明」ぐらいしか手はなく、当時の中学校,高校(一貫校)の先生にこの「第三者証明」をお願いすることになったのですが、当時の先生方は既に60代の後半から80代とみなさん高齢で、いくら教え子といってもそんな前の教え子の「障害年金???」にあまり関わりたくないということがあり、なかなか思う様に進みませんでした。

そんな中、中学時代,高校時代のそれぞれ部活の顧問の先生の様に、お客様とより関係が深かった先生がまとめ役となって下さり、中学校,高校の複数の先生方から色々分かる範囲で聞いたことをまとめて下さりました。

当センターでも今まで第三者証明をお願いしたことはありましたが、普通は1通の「第三者証明」をお知り合いの方お1人にお願いするのが基本ですが、今回初めて2つの「第三者証明」をそれぞれ代表者の方に何人かの方から聞いた内容をまとめて作成頂くということになり、複数人の話をまとめて作った「第三者証明」が認められるのか?と不安もよぎりましたが、ないものねだりをしても仕方がないので、申立書で何とかカバー(説明)することにしました。

しかし、お話をお聞きしていると、当然ですが45年以上前のことを正確に覚えている訳もなく、残念ながら病院の名前や病名も出てこず、これといったエピソードも期待できそうにありませんでした。

そこで、一方で、何とか中学校,高校の頃(20歳前)に病院を受診したことの信憑性を少しでも高めるために、お客様が覚えていらっしゃった医師の名前を病院に電話して当時そのような先生がいらっしゃったか?問い合わせをしてみたり、家庭環境からの推察や、医証に書かれたことを一つ一つ拾い上げることにより状況証拠を積み上げ、申立書でこれらをまとめ、少しでも信憑性を高めれるように訴えました。

結局1年以上掛かりましたが、最終的に2通の「第三者証明」と申立書を添付して、請求しました。
出来る限りのことはやったとは思いましたが、正直どうなるかと心配でした。

それが、今日、思いもかけず、お客様から「年金証書」が届いたというご連絡を頂き、嬉しいより、本当に安堵しました。
請求から45日のスピード決定で、審査に時間が掛かるかことも覚悟していましたので、びっくりでした。

【ポイント】第三者証明について
「障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて」(平成27年9月28日付け年管発0928第6号通知)で、20歳前に「初診日」がある場合は、「初診日」を証明する書類が「第三者証明」のみの場合であっても、「第三者証明」の内容を総合的に勘案して、申立ての「初診日」を認めることができるとされました。
一方で、実際のところ、この「第三者証明」だけでは、「初診日」を認定されない場合が多いのも事実です。