注意欠陥多動性障害(ADHD)、双極性障害による精神の障害で障害基礎年金2級を受給できたケース

ご相談者様女性(20代)
傷病名注意欠陥多動性障害(ADHD)、双極性障害
決定した年金の種類と等級障害基礎年金2級
更新決定額年間約80万円

ご相談内容

いつも大変お世話になっております病院の相談員さんからご紹介頂きました20代の女性のお客様でした。

お話をお伺いしますと、思い返すと幼少の頃からこだわりが強かったり、感覚過敏なところは有ったそうですが、概ね問題無く、学校にも通い日常生活も送られていました。

それが、知らず知らずの内に友達との人間関係やコミュニケーションに問題を抱えながらそれまで頑張っていたのが限界を超えたのでしょう、高校に入学してしばらく経ったある日、急に気分が落ち込み、朝起きれなくなり、学校にも行けなくなってしまいました。
見かねた親御さんの勧めで、精神科の病院を受診されました。

一方で、そんな中でもアイドルに夢中になり、CDを買ったり、コンサートに行くためにアルバイトをしていました。
ただ、アルバイトでは不注意によるミスが多いなど、良好な人間関係が構築出来ず、孤立したそうです。

その後、薬の効果もあり、体調も良くなり、高校卒業後、やりたいことのある専門学校に入学しましたが、2年生になり就職活動が始まると再び気分が落ち込むなど体調が悪化し、退学せざるを得ませんでした。
将来を夢見て頑張って来たにも関わらず、諦めざるを得ず、自分を責め自暴自棄になってしまいます。

それからは、頻繁に夜遊びをしたり、アイドルにお金を使い散財も酷くなるなど、そう状態も顕著になりました。
そんな状況の中、ご家族との関係も悪化し、攻撃的になるなど、家族の手にも負えず、何回か入院するなどして、今現在に至っておられました。

当センターのサポート

今回、「遡及請求」という請求方法で障害年金の請求手続きを進めましたが、「障害認定日」当時のカルテは残っていたのですが、当時の主治医は既におらず、今いる医師に「診断書」の作成をお願いすることになりました。

結果、完成した「診断書」を確認したところ、ご本人からお聞きした当時の状態(症状)からすると非常に軽い症状に書かれていました。

初診日から長期間経過した「遡及請求」の場合、「診断書」を作成頂く「障害認定日」当時の主治医が既にいないことも多く、そうした場合はその時にいる他の医師に「診断書」を作成頂くことになるのですが、多くの場合、「診断書」の症状が軽く書かれる傾向が有ります。

想像ですが、当時の主治医は最初の頃は診察で詳しく症状を聴き取っていたのでしょうが、ある程度診察している内に、薬の効果あるいは副作用などによる以前と比べた変化点中心に症状を確認するような診察になり、最初の頃程多くの内容(症状)をカルテに記録しないようになるのだと思います、それで当時の主治医には十分なのだと思われます。
しかし、一方、当時のカルテだけを見て診断書を作成する医師には、初診からの情報(バックグラウンド)が無く、少ない情報量からではどうしても症状が軽く判断されてしまうのかも知れません。

そこで、お客様とご相談し、今回診断書を作成頂いた医師とお話をして、「診断書」の内容に関して確認をすることとし、私も一緒に同行させて頂き診察を予約して頂くことにしました。
結果、理由は良く分かりませんが、めったにないことですが「社労士の同行は認められない」という回答で非常に心配にはなりましたが、お客様と事前にお話しして、当時の状態(症状)を正確にお伝え出来る様に準備をしました。
医師には断られましたが、病院へ同行し、スタンバイはしていました。

結果、理解のある医師だったようで、お客様のお話をよく聞いて頂き(30分以上診察頂けました)、「それなら」ということで、再度カルテを確認し、診断書を見直して頂くことが出来ました。(当センターの経験上、稀なことです)

結果

結果、残念ながら遡及請求に関しては「不支給決定」されました。
障害認定日の診断書は見直して頂けましたが、やはり当時の状態(症状)が上手く日本年金機構に伝わらなかったようです。

一方、事後重症請求に関しては、「障害基礎年金2級」に無事認定されました。
何とか、最低限のサポートは出来たと、胸を撫でおろしました。

「障害年金」自体があまり知られておらず、請求が遅くなるケースが非常に多いのですが、遅くなれば遅くなるほど、認定は厳しくなるように感じられます。
我々社労士も「障害年金」制度を広く知って貰う活動をしていきたいと思いますし、今回のお客様も転院した病院(今回ご紹介頂きました病院)で初めて「障害年金」の紹介を頂いたということで、このように病院が少しでも増えることを願っています。

更新決定額年額約80万円

無事、障害基礎年金2級が受給決定し、大変喜んでいらっしゃいました。